ヨコトビ、キノウ

ジブンのために、ダレカのために、ササイなことでも。

再び静脈瘤破裂 PSE編

前回の続き。

いよいよPSE(と肝生検)の開始です。先生たちは作業を進めながら細かい会話を。「CTの予約は念のため2回分とっておいた」「なんでこういう形状にしちゃったのかなぁ」(多分カテーテルのこと)とかね。

で、左腕から挿入です。よくドラマの手術シーンとかで使われる、作業部が丸く穴開いている濃い緑の布のようなものをかぶせ、消毒そして麻酔。そしていじられる感覚。カテーテルを挿入してる模様。左腕からの挿入が一段落ついた後に、今度は首の右側からです。またしても緑の布をかけられ、視界が遮られます。そして消毒、麻酔。う、首のほうが痛い気がするぞ。「痛いです…」「痛い?じゃ麻酔追加するね」。麻酔してもらっても、カテーテルをぐいぐい挿入してるとひっかかったような感覚で相変わらず痛い。「まだ痛いですね…」「うーん、こっちはちょっと痛み消えないかな」。ぐぇ。でもこんなのは序の口だったのでした。

ところで、首からのカテーテルをいれる前か後にCTを取りに行きました。前だった気はするんだけど。それが一苦労(スタッフさんたちにとって)。左腕の動脈にカテーテルが入ったまま、まずストレッチャーへ→近くのCT室へ移動→CTの台(ベッド)へ→撮影完了→再びストレッチャー→血管造影の部屋へ。まぁ移動は寝てるだけで皆さんががんばって運んでくれるからいいけど、ストレッチャーに乗り降りする時に「左腕曲げないでね」とか言われても。曲げなきゃいいの?カテーテル入ってるけど二の腕に力入れて腕ごと動かしてもいいの?と不安になりました。

さて、PSE(と肝生検)に戻ります。術中なので説明とかはないのだけれど、多分PSEを先にやったもよう。処置中に門脈圧を測ったり、その数値を確認していたりしてたから。これに関しては(この時点では)特に苦痛はなかったと思う。カテーテルはせわしなく移動させてたようだけど。

つぎに肝生検。普通に外部から(お腹の外側から)の肝生検をやったとき、特別苦痛はなかったので油断していたけどつらかった。まず、首に挿入したカテーテルを肝臓に届かせるまでがつらい。右脇腹の血管を通ったと思うけど、「メキメキメキメキ」って音が聞こえた気がするくらい痛かった。カテーテルが血管じゃないところを無理やりすすんでるような感覚。なんとか我慢して肝臓まで到達し、ようやく組織採取。ここでも肝臓に対する衝撃というか痛みというか不快感が普通のと比べ物にならなかった。肝臓にグサッ!「う…う、うへっ!」と声が漏れ、その後お腹に重いような痛いような不快感が広がっていく。それをもう一度繰り返した時に先生たちの会話。「何回とるんだっけ?」「普通は4回かな」…えーーー!これを後2回もやるの?駄目だ、もう我慢できないよ!耐えられない耐えられない。「でもさっき十分組織取れてたから十分だよ」。ひゃー、助かった!

そして再びCT室へ最後の確認。それが終わって血管造影室に戻ったら、ストレッチャーの上で血圧の確認になった。「血圧どう?」「***、低いです」(少し待ち)「今は?」「変わらないですね」と先生と看護師さんの会話。そしておもむろに話しかけてくる先生。「えーと、お腹の中で出血してるかもしれないので、今からお腹にちょっと穴あけますね」。内心(ぇっ…というかどんな穴?どのくらいの穴?どうやって開けるの?痛いの?)と思いつつ「分かりました」と答えるクールな患者。

再び先生達が動き出す。「えっと、エコー、もっと詳しく見えるのあるかな」「消内の外来にあったんで持って来ます」(待ち)「持って来ました」「H先生、やってみる?」「はい。(しばし待ち)…このへんですかね」「うん、じゃぁマジックでマークしといて」。ぉぅぉぅぉぅ…。とうとう穴を開けますか…。と、その時、ずっと血圧を測っていた看護師さんから嬉しいお言葉。「血圧上がりました。***です」「じゃあ大丈夫だね」。

ということで、無事PSE(と肝生検)が終了し、お腹に穴を開けずにも住みました。ところがこの血圧騒ぎの最中から、お腹が重く痛く気持ち悪くなってました。「お腹がすっごい痛いというか気持ち悪いんですけど、これってどのくらい続きますか?」「お腹のどっちがわ?」「うーん、全体的につらいです」「まぁ一晩くらいは続くと思うね」…ぬぁ。

この辛さは次第に強くなっていき、病室のベッドに戻っても増していき、かなりの長期間苦しむことになるのでした…。

ということで、第二の苦痛編に続く!!